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沖縄野球“伝説の男"を演じたガレッジセールのゴリが、川田もビビる壮絶な役作りを激白!-映画『沖縄を変えた男』舞台挨拶

2016年10月14日(金) レポート

10月14日(金)、『京都国際映画祭』映画部門・沖縄国際映画祭連携作品『沖縄を変えた男』がTOHOシネマズ二条で上映され、主演のガレッジセール・ゴリ、劇中で重要な役を演じた相方の川田、監督の岸本司さんが舞台挨拶に登壇しました。

『沖縄を変えた男』は、1990年、1991年の夏の高校野球で沖縄水産高校を2年連続準優勝に導いた伝説の名将・裁弘義さんの実話をもとに、さまざまな困難を乗り越えながら“甲子園優勝"の夢に向かってひた走る野球部監督と球児たちを描いた感動作。
廃部寸前の野球部を立て直そうと奮闘する裁監督をゴリが、立ちはだかるライバル校の監督を川田が演じたことでも話題となりました。

ケツカッチン・高山がMCを務めた舞台挨拶には、いつものにこやかな表情で登場したゴリですが、映画では超スパルタ指導で部員を鍛え上げる鬼監督を熱演。
破天荒で気性が激しく、野球部を強くするためなら生徒に鉄拳を振るうことも厭わなかった裁監督を演じるにあたり、役作りに苦労したといいます。
「裁監督は沖縄では偉人。知っている人が見てガッカリされないように」との思いから、「撮影中は笑わない。人を笑わせることもしない」という寡黙な男に徹したとか。「部員役の子たちもあえて遠ざけていたので、現場では孤独。これまでで一番辛い仕事だったかも」とゴリは苦笑い。
「でも、そのおかげで生徒役の子たちとの間に緊張感を保つことができた。それが画面にも出ていると思います」と手応えを感じているようでした。

さらに、強烈なインパクトを残す劇中シーンの撮影裏話も。
監督が部員の生徒を「8回連続でビンタする」という場面の撮影では、部員役の俳優さんに負担をかけないため、岸監督から「一発OKで」との指示があり、失敗できないプレッシャーの中でそれをやり遂げたゴリ。
ところが、岸監督が突然「別の角度から撮りたい」と言い出し、ゴリはもう一度“8回ビンタ"をやることになったそう。
その無茶ぶりを「ひどい」とゴリに責められた岸監督は「暴力は嫌いなんですが、ここではちゃんと殴ってもらわないとシーンが成立しない。現場では、つい熱くなっちゃうんです(笑)」と穏やかな風貌からは想像もつかない熱血監督ぶりを明かしていました。

さて、そんないつもと違うゴリの姿を川田は「ずっと下を向いてるし、無口。お腹でも痛いのかな?と思いました」と心配しながら見守っていたそう。ついにはいたたまれなくなり、「癒やしを求めて、近くに釣りに行ってました」といかにも川田らしいほのぼのエピソードで笑いを誘いました。

ストイックなゴリの役作りも実り、野球に人生をかけた裁監督の熱い思いを見事に描いた本作。
ゴリは「戦争で大きな被害を受けた沖縄には、戦後、ずっと暗い空気が漂っていた。だからこそ『沖縄を変えよう』という情熱で、沖縄野球を全国レベルに持ち上げた監督のお話です。ぜひともみなさんに見てもらって、宣伝してもらえたら僕らのがんばりも報われます」と観客に熱いメッセージを送り、会場を後にしました。

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