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笑福亭仁鶴・桂文枝も愛した“喜劇王”チャップリン、一挙8作品上映

2016年10月11日(火) 来場ゲスト

“喜劇王 ”として世界中から親しまれたチャールズ ・チャップリンの映画8作品を『チャップリン特集』として、よしもと祇園花月と西本願寺安穏殿にて一挙上映します。
上映するチャップリン映画の中でも名作・傑作として評価の高い8作品です。

盲目の花売り娘のためにチャーリーが奮闘、無償の愛を笑いと涙で描く不朽の名作『街の灯』。
資本主義社会のなかで、労働者の尊厳が失われて機械の一部になってしまっている世の中が鋭く描かれた『モダン・タイムス』。
サーカスをモチーフに描いたチャップリン芸術の真髄、パントマイムと身体を張ったギャグに抱腹絶倒の『サーカス』。
飢えや孤独に翻弄されながら黄金を目指して狂奔する人々をユーモアを交えて描かれた『黄金狂時代』。
チャップリン監督作品で初の長編であり、捨て子との親子愛を描いた『キッド』。
反戦コメディの金字塔、 ヒトラーに真っ向から立ち向かった『独裁者』。
落ちぶれた道化師と美しきバレエダンサーの純愛を描いた『ライムライト』。
チャップリン映画のなかで唯一のメロドラマ『巴里の女性』。

今回の上映にあたり、チャップリン映画を愛する落語家の笑福亭仁鶴・桂文枝より、推薦コメントが届きましたので紹介させていただきます。

笑福亭仁鶴

愛と優しさを盛り込んだ笑いの中に、世の中への風刺が含まれていて、こちらもおだやかな気持ちになりながら映画館をあとにしたものです。
スイスのレマン湖のほとりに立つチャップリンの自宅を訪ねていったほど思い入れがあります。
ベルトコンベアーに人間が追いまわされるなど、機械文明に対する警鐘の気持ちが込められた“モダン・タイムス”や吹雪に巻き込まれた山小屋が崖から落ちかける場面にドキドキとさせられた“黄金狂時代”が好きな作品です。

桂文枝

私には、聞くと必ず涙する曲があります。第45回アカデミー賞作曲賞を受賞した『エタ―ナリ―』です。
1952年公開の映画『ライムライト』の主題歌で、チャップリン自身の作曲なのです。
もちろんメロディーも美しいのですが、切ないストーリーがよみがえるからです。
チャップリンが長編映画で初めて素顔を出した作品で、彼が扮する道化師カルヴェロは失意のバレリーナ、テリーを立ち直らせようとしているうちに恋に落ちてゆくのです。
実は、この映画には「日本」が出てきます。
おそらく1932年に来日して以来、日本が好きになり、映画のどこかにそれをアピールしたかったのでしょう。
テリーを励ますシーンで、カルヴェロはいろいろおどけて見せます。
「JAPANESE PINE」と言って、盆栽の松の枝のまねをするのです。
この遊び心に感動し、チャップリンが身近に感じられたのでした。
「ライム・ライト」はが何十年も人の心に生き続けるのは、きっと優しさに満ち溢れているからだと思います。
「笑い」の根底は「優しさ」だと教えてくれているような気がします。私の行く創作落語の道のはるか彼方には、「チャップリン」がいるのです。

笑福亭仁鶴・桂文枝も愛した
“喜劇王”チャップリン「チャップリン特集」上映8作品

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よしもと祇園花月
全席指定(エリア指定) 前売500円 当日700円

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10月13日(木)
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『街の灯』
開場19:35/開演19:50
【舞台挨拶】
清水圭(MC)、大野裕之(脚本家・日本チャップリン協会会長)

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10月14日(金)
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『モダン・タイムス』
開場10:55/開演11:10
【舞台挨拶】
倉田あみ(MC)、桂ちきん

『サーカス』
開場12:55/開演13:10
【舞台挨拶】
倉田あみ(MC)、桂ちきん

『黄金狂時代』
開場14:55/開演15:10
【舞台挨拶】
倉田あみ(MC)、桂ちきん

 

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10月15日(土)
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『独裁者』
開場10:25/開演10:40
【舞台挨拶】
倉田あみ(MC)、桂ちきん

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西本願寺 安穏殿
入場無料 全席自由席 ※開演1時間前より入場チケットを配布いたします。

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10月14日(金)
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『ライムライト』
開場14:30/開演14:50
【舞台挨拶】
清水圭(MC)、大野裕之(脚本家・日本チャップリン協会会長)

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10月15日(土)
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『キッド』
開場14:30/開演15:00
【舞台挨拶】
倉田あみ(MC)、大野裕之(脚本家・日本チャップリン協会会長)、桂ちきん
※初公開アウトテイクス上映あり。

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10月16日(日)
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『巴里の女性』
開場14:30/開演15:00
【舞台挨拶】
倉田あみ(MC)、桂ちきん

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