ニュース全ニュース

プロレスラーの生きざまが垣間見えたトークイベント 映画『劇場版プロレスキャノンボール2014』舞台挨拶

2016年10月14日(金) レポート

映画祭2日目に開催されている、元・立誠小学校での立誠シネマプロジェクト『劇場版プロレスキャノンボール2014』にて、元プロレスラーで同作品の総監督を務めたマッスル坂井さん、プロレスラーのbrotherYASSHI(京都カス野郎プロレス)さんが登場し舞台挨拶が行われました。
司会はプロレス経験のある、よしもと芸人のレイザーラモンHGが務めました。

同作品はプロレスラー13名が4チームに分かれ、マイカーでゴール(東北)をめざしながら、RUNステージとWRESTLEステージで得点を競う様子を自由に伝えるドキュメンタリー。

最初にレイザーラモンHGお決まりの芸「プロレスキャノンボールフォー!」で始まった舞台挨拶は、監督がプロレスのコスチューム・スーパーササダンゴマシンで登場してしまい、レイザーラモンは困惑気味の様子。「(スーパー・ササダンゴ・マシンが)マッスル坂井だと思ってください」という監督のエクスキューズのあと、プロレス団体・京都カス野郎プロレスのbrother YASSHIさんが登壇しました。

brother YASSHIさんは、プロレスでは監督とほぼ接点がなかったとのことですが、監督の作品に一度出演したことがあり、以降は監督の作品をチェックしていたと告白。
またプロレス歴は監督よりも長いことが発覚し、あわてて監督がYASSHIさんに「すみません!」と謝る場面もありました。

そして作品に話がおよぶと、出演者で(ほぼ)主演となるプロレスラー・大家健の話題でもちきりに。
今でこそ支持されているプロレスラーですが、かつてはダメレスラーのレッテルを貼られていた時もYASSHIさんは彼を見出していたとのこと。

実は本作品は脚本など細かな指示はなく、設定だけで撮影されたのだそう。
そんな進行の中で、自然と主役におさまっていった大家さんのことを監督もまた「キラキラとした照明の下で輝くレスラーとは違い、大家は薄暗い照明の中で生き生きとする。まさに映画映えする人物」と絶賛していました。

トークの途中ではYASSHIさんがプロレスを離れていた時期がある、という告白も。
「プロレスを続けていると伸びしろがなくなっていって、一度離れようと思った。4年だけと決めて実家の京都の石屋で修行をしていた時に東日本大震災があり、いろんな人生がある中で明日死ぬかもしれない、という気持ちがこみあげてきた。
“本当にやりたいことは何か"と自問自答して、やはり自分にはプロレスしかないと気付き、復帰しようと決意したんです」と当時の気持ちを語ってくれました。
そして「一度プロレスから離れたことで、違う視点からプロレスという興行を見ることができた。
観客に支払ってもらうチケット代の重み、時間をコントロールすることの大切さなど、プロレスのプロデューサーとして必要な要素に気づくことができたのは4年の修行があったから」という言葉に大感激した監督。
「すごくいい話を聞けた。ここまで来たかいがありました!」と嬉しそうに耳を傾けていました。

そんな監督の最新作『俺たち文化系プロレスDDT』が、11月26日(土)より新宿バルト9、シネマート心斎橋で上映決定。
YASSHIさんは10月29日(土)に元・立誠小学校で「京都カス野郎プロレス~木屋町ハロウィンスペシャル~」を開催。2人の今後の活躍にも注目です!

  • Facebookでシェア
  • Twitterでシェア