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西陣織を纏って気持ちもシャンと!月亭方正が『伝統工芸を纏って落語一席』で小噺を

2016年10月15日(土) レポート

「日本映画発祥の地・京都」で開催中の京都国際映画祭では、京都ならではの伝統文化、工芸・アートも紹介しています。
歴史ある京都の伝統工芸品を一堂に集め展示している京都伝統産業ふれあい館が今年から会場のひとつに選ばれました。ここでは、京都の町に連綿と受け継がれてきた職人の技が体感できます。
京石工芸品、神事で使用する道具、京菓子、房やよりひも、絞りの着物など多彩な展示物を間近にできるのです。さらに、焼き物の絵付け、成形の実演なども。
これほどに“京の歴史"がぎゅっと凝縮された場所で、月亭方正による『伝統工芸を纏って落語一席』が開催されました。

高座の背には、先に行われた菩須彦さんと平野早依子さんによるライブペインティング作品が飾られ、ピリッとした雰囲気です。
MCの女と男に呼び込まれお囃子が鳴ると方正がやって来ました。
「うれしいですね~平安神宮近くの京都伝統産業ふれあい館イベントスペースで落語をやるのが、小さい頃からの夢だったんです」とお客さんを笑わせ和ませます。枕では、テレビでは体を張る仕事が多くてうんざりという話を。

代表的な日本昔話をベースに、小噺を何本か披露します。
『桃太郎』が落語になると、川から流れくるのは桃ではなくてさつま芋。川で洗濯していたおばあさんが拾って帰り、ムシャムシャと食べて大きいなオナラをブゥ~っとかましました。山にいたおじいさんのもとまで匂いと音が届き、柴を刈らずに臭かった(草刈った)という具合です。
『花咲爺さん』『かぐや姫』『こぶとり爺さん』『鶴の恩返し』落語バージョンをテンポ良く進めていく度、大きな笑い声と拍手が巻き起こっていきました。

方正が身に付けていた着物は、京都伝統産業ふれあい館でも紹介されている京都を代表する織物・西陣織。
方正は「いつもは洗える着物を着ているので、こんな高価なのは初めて。着心地が違って、すっと馴染みますね」と伝統の技を肌で察知。
「これで二条城を歩いたら、風景の見え方も違ってくるでしょうね。着ていると、心持ちが変わってくるから」と伝統工芸品のプラス作用も感じ取っていました。

方正絶賛の西陣織の成り立ちが、京都伝統産業ふれあい館では丁寧に解説展示されています。ぜひ、1度訪れてみてください。

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