映画 映画部門概要

牧野省三賞

日本映画の父と呼ばれる京都の映画人・故牧野省三の遺徳を偲び、日本映画の発展に寄与した後進映画人を表彰する目的で1958年に「マキノ省三先生顕彰会」によって創設されました。
第19回までは「京都市民映画祭」の年間選奨とあわせて選考・表彰が行われ、第20回(1978年)からは東映太秦映画村に事業が継承、「京都映画祭」を経て、昨年より「京都国際映画祭」にて発表と授与式を実施。日本映画の発展に大きく貢献した製作関係者の存命者(製作者、監督、脚本家、主要な技術スタッフが、選考の対象者となります。)
2014年度は「木村大作」氏、2015年度は「野上照代」氏が受賞されました。

受賞対象

日本映画の発展に大きく貢献した存命の製作関係者とする。制作者とは製作者、監督、脚本家、主要な技術スタッフ等とする。

選考委員

委員長:
中島貞夫(映画監督/京都国際映画祭名誉実行委員長)
委 員:
上倉庸敬(大阪大学名誉教授)
山口記弘(東映京都スタジオ 企画制作部長)
奥山和由(映画プロデューサー)
写真:『別冊太陽97 日本映画と京都』10頁より
2015年度 受賞者「野上照代」氏

三船敏郎賞

戦後の日本を代表する大スター、三船敏郎。
国内外の多くの尊敬を集めており、特に、その日本人離れした躍動感あふれる野性味、高い身体性を利した壮絶なアクションは、世界の映画表現・演技において革命的な影響を与えてきました。「京都国際映画祭」で新設された本賞は、日本映画界を代表する方々で構成される審査会により、国際的な活躍を期待される俳優を表彰します。
昨年度は「仲代達也」氏が受賞されました。

審査委員会(順不同)

野上照代(文筆家・黒澤映画記録)
山田洋次(映画監督)
佐藤忠男(映画評論家)
三船史郎(三船プロダクション代表取締役)
奥山和由(映画プロデューサー)
三船敏郎公式ページより
昨年の受賞の様子

オープニングプレミア上映

京都国際映画祭のオープニングプレミアを飾るのは、世界の映画人に愛された名優、三船敏郎の偉業と人生に迫ったドキュメンタリー映画『MIFUNE : THE LAST SAMURAI 』です。
日系三世のスティーブン・オカザキが監督を務め、今回がジャパンプレミアとなります。

ドキュメンタリー

信じられないようなできごと、衝撃的、スキャンダラスな事件、現実に起こったことにはドラマがあり、そして事実であるがゆえ、人の心に強く響きます。
日常では体験しえない現実に対して、様々なリアルに向き合い、何を思うか。あらためて映画とは何か、生きるとは何かを見つめ直すドキュメンタリーや、実話に基づくノンフィクション作品の上映を致します。

【森達也特集】
ドキュメンタリー映画「FAKE」の異常なるヒットは映画そのものの見方をかえたと言っても過言ではないドキュメンタリー映画監督森達也の代表作の上映とともに本人を招いて映画、現代の世相を思う存分語っていただく企画です。

TV DIRECTOR‘S MOVIE

第2回沖縄国際映画祭より始まった「TV DIRECTOR‘S MOVIE」は、既存のジャンルに捉われない意欲的な作品作りを目指す、テレビ放送局と吉本興業による共同制作プロジェクト。
本プロジェクトの充実した作品群を沖縄に続いて、いち早く一挙にご覧いただけるプログラムとなっております。

特別招待作品

「特別招待作品」は、劇場公開に先駆けてひと足早く上映される作品、また、この機会にしか劇場の大きなスクリーンで観ることができないであろう作品などが京都国際映画祭に登場します。
『デルシネ「エル・シュリケンvs 新昆虫デスキート」』は、劇作家の後藤ひろひとによる観客参加型上映プログラム。あらかじめエキストラシーンを除いた短編映画を撮影・編集。上映当日に来場者を5グループに分け、様々な場所でエキストラ出演していただき、撮影済みの映画にはめ込んで完成します。
『TOMODACHI』は、スペインマドリッド国際映画祭最優秀国際映画祭2部門受賞の人間ドラマです。
バラエティに富んだラインナップをお楽しみください。

特別上映作品

京都国立博物館にて10月15日(土)より没後150年 坂本竜馬 企画が開催されます。
それを記念しましての共催での特別上映企画を予定しております。

立誠映画大学

日本の映画誕生の地、京都。なかでも日本の歴史上はじめて映画が上映された地にある、立誠シネマプロジェクト。
この映画誕生の地で映画を鑑賞するのは、シネコンや大きな劇場では味わえない貴重な体験です。
ここでは「立誠映画学校」と題して、老若男女、映画を様々な角度で楽しみ学べる企画を催します。映画監督や脚本家の方々をお招きし、映画・映像の奥深い楽しみ方を学んでいただける企画を予定しています。

沖縄国際映画祭連携作品

2016年で第8回を迎えた島ぜんぶでお~きな祭(沖縄国際映画祭) 京都国際映画祭の連携上映企画。
京都出身、沖縄在住の中江裕司監督作品「ナビィの恋」、ゴリ主演作品「沖縄を変えた男」の上映を予定しております。

特別上映作品【地域映画連携作品】

沖縄国際映画祭で勢力的に発信し続けている「地域発信型映画」の中から選りすぐりの作品を上映。
2016年4月に開催された「島ぜんぶでおーきな祭-第8回沖縄国際映画祭」の「地域発信型映画supported by ひかりTV」プログラムにおいて、『地域』を応援する「ひかりTV応援賞」が新設され「福島市」が受賞し地域とともに共同で制作された“地域活性”をテーマにした4K映像によるショートムービー『ハーベスト!』も上映します。

サイレント映画

映画の原点・サイレント映画を多彩な4つのプログラムでお届けします。
喜劇王として世界中を席巻し映画史に偉大な足跡を残した天才・チャールズ・チャップリン。
日本映画の巨匠・小津安二郎。アメリカ喜劇のギャグ短篇、家族で楽しめるおもちゃ映画とちびっ子ギャングシリーズなど、活弁と生演奏と共に上映します。ライブな魅力をご堪能ください!

内田裕也 ロックンロールムービー 2DAYS Vol.3

映画の原点・サイレント映画を多彩な4つのプログラムでお届けします。
喜劇王として世界中を席巻し映画史に偉大な足跡を残した天才・チャールズ・チャップリン。
日本映画の巨匠・小津安二郎。アメリカ喜劇のギャグ短篇、家族で楽しめるおもちゃ映画とちびっ子ギャングシリーズなど、活弁と生演奏と共に上映します。ライブな魅力をご堪能ください!

映画祭連携企画

京都の映画祭は「京都国際映画祭」だけではない!
映画発祥の地ならではの様々趣向を凝らした映画祭や、映画イベントがたくさん開催されています。
このカテゴリーでは、そんな京都で開催されている映画祭の方々が推薦する作品の上映をはじめ、こだわりを持った各映画祭の特色を楽しんでいただけます。

京都国際学生映画祭

京都国際学生映画祭は、京都を中心とする関西圏の大学生が主体となり企画・運営を行う日本最大の国際学生映画祭です。世界中の学生から集めた映像作品を審査し、すぐれた作品を上映します。
今年で19回目を迎え、11月26日~12月2日の一週間、京都シネマで開催します。学生映画の魅力や可能性を京都から発信し多くの人に届けること、国際交流や相互理解の場をつくりだすことで、京都の活性化をめざしています。
本映画祭のコンペティション作品のジャンルの豊富さ、溢れる才能を感じていただける作品を上映いたします。国内外の実写、アニメのすべてが揃った魅力たっぷりのプログラムを最後までお楽しみくださいませ。

京都大学ビジュアルドキュメンタリープロジェクト作品 - 京都大学東南アジア研究所「Visual Documentary Project 2015入選作品+東南アジア映画作品選」

東南アジアは、多様な民族、宗教、文化で構成されています。その多様性を共存させつつ、地域全体としては経済的な前進を遂げ、人、モノ、カネ、情報の流れのハブとなっています。しかし、同時に、熱帯林の減少や生物多様性の危機、災害、疫病、高齢化、民族や宗教の抗争、経済的階層化と貧困など、多くの問題も抱えています。
このような多様性の中で、人々はどのように共存し、社会の持続性はどのように 維持されているのでしょうか。人々の日々の生活を支える地域の社会基盤を、どのように利用できるでしょうか?そして、それらを既存のガバナンス・システムと組み合わせて諸問題の解決につなげるには、どうすればよいのでしょうか。
Visual Documentary Project (VDP)は、これらの疑問への答えを東南アジアの現状に即して見いだすために、2012年度、京都大学東南アジア研究所が開始した東南アジアの映像作家が制作する短編ドキュメンタリーを募集・上映するプロジェクトです。2014年度から、国際交流基金アジアセンターも共催者として加わり、作品を通して東南アジア地域の現状を捉え、諸問題の解決へとつなげる試みを行っています。
本上映会では、京都大学東南アジア研究所が展開する「ビジュアル・ドキュメンタリー・プロジェクト」の、2015年入選作品5編を上映いたします。併せて、「東南アジア映画作品選」として、第1回VDP入選者であるアウンミン監督が脚本を務める「The Monk」(ティーモーナイン監督)、VDP2015の選考委員であるリティパン監督の作品「消えた画」を上映いたします。

京まちなか映画祭

2002年から始まった「新京極映画祭」、2013年より開催場所を新京極から京まちなかエリア(木屋町~御池~烏丸~四条に囲まれた地域及びその周辺)全域に拡げ新たにスタートしました。
奥深い魅力に包まれた文化の宝庫でもある京まちなかエリア、上映会場を探しながらまちなかを歩かれた折、京都のまちなかが持つ魅力の発見や出会いがあるでしょう。

京都国際インディーズ映画祭

京都国際インディーズ映画祭は、「届け、世界の心」をテーマに、今年で、第10回を迎えます。
普段私たちの身の周りにある「モノやコト」に目を向け、私たちの日常に潜む優れた価値を掘り起こし、再発見しようとするものです。
社会で捨て去られようとしている大事なものを、見落とさないように残し、人々の心の想いや叫びを映像で伝える。そんな作品が世界から届きました。
国境、人種、宗教、文化、言葉、価値観などを越えて、映像に託された人々のメッセージを紹介します。教育的価値が高い高感度な短編映画を審査して、<2016年・京都映像アワード>の受賞作品、世界5カ国・約12作品を上映します。
トークセッションでは、「映像の果たすべき役割りとは何か」をテーマに議論します。