ART アート西本願寺・伝道院

展示期間:10月13日(木)〜16日(日) 11:00〜17:00

『灯を伝う』

第25代専如門主への代替わりを仏祖の御前に奉告する法要「伝灯奉告法要」が今秋から行われる西本願寺。
伊東忠太設計の重要文化財「西本願寺・伝道院」は、僧侶の研修施設として普段入場することができないが、映画祭期間中のみ特別に一般開放される。
“伝えるべき大切な想いをカタチにする”国内外アーティストによる企画展示を伝道院内で実施する。

明和電機『ヒゲ博士とナンセンス★マシーン』

アーティスト:明和電機

作品を「製品」、ライブを「製品デモンストレーション」と呼んだり、青い作業服を着用するなど、日本の高度経済成長を支えた中小企業のスタイルで、様々なナンセンスマシーンを開発する明和電機による展示企画を実施。
明和電機が子供向きに行っているライブパフォーマンス「ヒゲ博士とナンセンスマシーン」。同ライブに登場する数々のナンセンスマシーンを、ステージキャラクターのマネキンとともに展示して、ライブ映像も上映する。

ワークショップ

【日程】10月15日(土)
【時間】11時00分〜13時00分
【会場】西本願寺・伝道院 1階
【対象定員】24名(※事前予約制)
【対象年齢】小学3年生以上
【参加料】3,500円
【出演】明和電機

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倉方俊輔『建築ミニチュアの世界展』

アーティスト:倉方俊輔

日本を代表する建築史家・建築家である伊東忠太が世界の建築の魅力的な部分を集めて設計した異色作の「西本願寺・伝道院」に、世界の建築ミニチュア約500点を一堂に展示する。
伊東忠太は今から100年以上前に、中国、インド、トルコ、ヨーロッパからアメリカへと世界を股にかけた旅行を行ったことでも知られている。そんな彼のように、私たちも建築ミニチュアを通じて、世界を違った角度から捉えようではないか。
もう一つ、伊東忠太と建築ミニチュアとは通じ合う。絵葉書になるような建築を彼は好んだ。設計においても、人を威圧するのではなく、目新しいけれど親しまれるものを目指した。建築ミニチュアも、いわば都市を形作る建築に対する愛着の結晶。建築ミニチュアになるような建築が私たちは好きだ。きっと伊東忠太も同じだろう。
ではあなたは?実際の建築とミニチュアを行ったり来たりして、思いを馳せていただければ。

トークイベント

【日程】10月16日(日)
【時間】15時00分〜16時00分
【会場】西本願寺・伝道院 1階
【参加料】無料
【出演】倉方俊輔(建築史家)、遠藤秀平(建築家)

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協力:神戸大学 遠藤秀平研究室 京都造形芸術大学 中村勇大研究室
展示協力:海洋堂

遠藤秀平『コンセプトモデル展』

©Tsuyoshi Ono

アーティスト:遠藤秀平

現代建築家・遠藤秀平によるコンセプトモデル展。
展示会場である伊東忠太設計の伝道院には世界各国の建築モチーフがちりばめられているが、日本独自の建築象を探求した明治期を代表する建築である。伝道院は、明治期に使われていた「造家」という言葉には芸術的な意味合いがなく、「建築」と訳すべきと提唱し、西洋建築を基礎としながらも日本の近代建築を本格的に創造しようとした伊東忠太建築の結晶でもある。ここには、世界の現代建築を日本風に翻訳することと、その洗練に邁進したバブル期の建築家とは異なる姿勢を認めることができる。
今回、活動開始から30年、一貫して世界から注目を集める遠藤建築のコンセプトモデル30点が展示される。その素材はステンレスやアルミ、木、3Dプリンターなど様々であるが、具体化された建築空間や造形には他に類をみない遠藤独自の世界が切り開かれている。遠藤建築の多様性と伊東忠太のユーラシア曼荼羅が共鳴し、伝道院の空間に新たな現代日本建築の近未来像を出現させる。

トークイベント

【日程】10月15日(土)
【時間】15時00分〜16時00分
【会場】西本願寺・伝道院 1階
【参加料】無料
【出演】遠藤秀平(建築家)、中村勇大(建築家)、河上眞理(美術史家)

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協力:神戸大学 遠藤秀平研究室 京都造形芸術大学 中村勇大研究室
展示協力:八十島プロシード

河原シンスケ『Planète de Lapins うさぎの惑星』

アーティスト:河原シンスケ

エルメス、ルイヴィトン、クリストフルをはじめ様々な企業ともコラボレーションして、国際的な活躍を見せる河原シンスケによる展示企画。パリ・パレ・ド・トーキョー、ポンピドーセンター、ロンドン・サーチギャラリー等で作品を発表。
1983年、パリ=シャルル・ド・ゴール空港で出迎えてくれたのは、滑走路を飛び回るうさぎたち。その時僕はパリの街より先ず、うさぎに恋に落ちた。ダンボール、富山蛭谷和紙の屏風絵、バルーン、アニメーションムービー作品の中でも僕のうさぎたちが飛んでいる。

ジャン=リュック・ヴィルムート『Dark science』

2015 ©Jean-Luc Vilmouth Courtesy of MORI YU GALLERY
Photo:©YUICHI MORI (at Kyoto style Climbing Kiln)

アーティスト:ジャン=リュック・ヴィルムート

最高峰の国際展であるヴェネチア・ビエンナーレ、ドクメンタ、パリのポンピドゥー・センターにも作品がコレクションされている世界的に活躍したフランス人アーティスト、ジャン=リュック・ヴィルムートによるインスタレーション。
ビリー・ホリデーが歌う「gloomy Sunday」。もの悲しい3分9秒の同曲にあわせて、20数個の電球が同期して、歌声の高揚感とともに電球の明るさが増していく。
それをコンピューターではなく、アナログにより制御することによってデジタルでは味わうことのできない絶妙な明滅のニュアンスが鑑賞者に伝えられる。
私たちは生命の時間について、現在のデジタル装置ではなく、一昔前のアナログな機械の持つその光と音によって、考えさせられるのかもしない。

協力:MORI YU GALLERY

林勇気『image data』

10分
2016 ©Yuki Hayashi

アーティスト:林勇気

国内外の美術展や映画祭に出品するアーティスト、林勇気の映像作品。
x軸(幅)とy軸(高さ)のなかでデジタルデータの画像は存在している。そこにz軸(奥行き)の情報を与える。
画像の奥行きは表面の幻影の中にしかなく、1mm、1pxの厚みもないことが明らかになる。x、y、zの無限の広がりの中に発光しながら浮かんでいる。
人や社会、時代を動かす力を内包している画像。私たちは何をみているのだろうか。それらは何処へ行くのだろうか。
現代の存在、関係性、次元、知覚の有り様が立ち上がってくるかもしれないことを期待しながら、そのような問いかけをしていきたいと考えている。

協力:Gallery Yamaki Fine Art

トルステン・ブリンクマン『Gut Ding will es so』

Gut Ding will es so (Videostill), 2003
DVD, 15_20 min
©Brinkmann & VG Bildkunst Bonn 2016

アーティスト:トルステン・ブリンクマン

自国ドイツのみならず、世界的に活躍するアーティスト、トルステン・ブリンクマンの初期作品。
動きや音という現象をとらえるビデオの面白さや特長をストレートに活かしている。
約15分のビデオに登場するのは「さまざまなる物」と「一人の人」。物は、どこかで誰かに捨てられた物。人は作家自身である。
本作品は、通常の速度より少し早くドタバタ喜劇のような瞬間に満ちている。そして、不出来な者(物)について、主題と事物の関係について、物そのものについての新しい視点でもある。

協力:Takako Ikezaki, Yasuko Tsukamoto, kirico

フォトスポット

よしもと芸人キャラが、西本願寺の境内にてフォトスポットなど、イベントを盛り上げる。